いずもんだより vol.1

春〜夏の函南「たけのこ」

道の駅の物産販売所に出荷されている商品や野菜たちをご紹介するコラム「いずもんだより」。
不定期で道の駅の「旬」をお届けします。

今回はたけのこを中心とした、春の作物について。
最盛期は過ぎてしまいましたが、畑では春の作物の収穫だけでなく、夏の準備もちゃくちゃくと行われていましたので、その様子も合わせてお届けします。

「そろそろたけのこが採れますよ」という農家さんのお話を聞いて、
「見に行きたいんですが、いいですか?」と聞いたら、とんとん拍子にお話が決まり、
農家さんの竹林におじゃますることになりました。

まずは農家さん宅の裏へ。そこに広がっていたのは、
きれいな水が湧き、はちみつや山菜も採れるような豊かな山の風景。
道の駅から車で20分も行かないところですが、夏には蛍も出るんだそう。

そしていよいよ、たけのこの待つ竹林へ。
マモリくんも車の助手席に乗せてもらって、いざ、出発。

農家さんは、おもに弟さんとおふたりで畑を守っているそう。
近隣の地域からボランティアの方が週に複数日お手伝いをしに来てくださっているそうで、その方たちも、お手伝いのかたわらで欲しい野菜を畑の一角で育てていたりしているんだそうです。

竹林までは車で手前まで行き、そこからは山道を少し歩きます。
道中には、野草だけでなくレモンなどの柑橘類の木も。
農家さんがレモンをひとつもいで「もって帰って」とうれしいひと言。
魚料理の香りづけにぴったりで、酸味がとても爽やかでした。

そしてついに到着!さっそくたけのこ掘りがはじまりました。
生えた年をしっかり管理された竹たちが並ぶ林のなかで、青い棒のような目印が。
ここがたけのこが生えている場所なんだそう!ひとめではまったく分かりません…
近づいてみると、ぴょこっと出た3本の芽のようなもの。これを目当てに目印を打つんだそうです。

どんどん掘り進めていく農家さん。
ざくざくと、迷い無く、かつたけのこを痛めないように、どんどん掘っています。
所用時間は、ひとつあたり、3分〜5分ほど。すごい!

スタッフもお手伝いをさせてもらいましたが、自分でやってみると
たけのこの周りにはたくさんの地下茎が張り巡らされ、まったく歯が立たず…。
しかもこの傾斜のなかでの作業。農家さんの力と足腰の強さにも尊敬しかありません。

今回は駆け足でご案内をしてくれましたが、立派なたけのこがとれました。
小さければ小さいほど、やわらかいと言われるたけのこですが、一番おおきな物でも、初旬のものは十分やわらか!

いただく前には、ゆでるなどの下ごしらえの手間はかかってしまいますが、若竹煮、炊き込みご飯、お吸い物、焼きたけのこなど、その手間に優るとても美味しい春の味が、食卓で待っていました。

ちなみに、この農家さんは、裏にある大きなかまどを使ってゆでるんだそう。

その後もたくさんの場所をご案内してくれた農家さん。
夏に向けて、新しい野菜の苗を育てているなど、チャレンジをたくさんされていて、とっても楽しみ。
農家さん、本当にありがとうございました!